ビジネスやデータ処理の世界において、Excelは広く利用されており、データの整理、分析、報告などに不可欠なツールです。しかし、Excelを使いこなすためには多くの時間と手間がかかることがあります。そこで登場するのがExcelマクロ(VBA、Visual Basic for Applications)です。
Excelマクロは、Excelスプレッドシートのタスクを自動化し、複雑な処理を行うのに非常に強力なツールです。VBAと呼ばれるプログラミング言語を使用することで、Excelを自身の仕事フローに合わせてカスタマイズできます。これにより、単調で反復的な作業を劇的に簡略化し、生産性を向上させることが可能です。
この記事では、Excelマクロの基本的なコードを紹介し、Excelの魔法のような自動化を実現する手助けを行います。特に、VBAを使用してExcelスプレッドシート上のデータ処理やタスクを効率化する方法を探求します。プログラミングの経験がない方にもわかりやすく、実用的なコード例を提供します。
Excelマクロを活用することで、日々の業務において大きな利益を得ることができます。それでは、Excelの魔法に触れ、データ処理と作業の自動化の世界に飛び込んでみましょう。
基本的な動作をするExcelマクロ(Javascript)を紹介します。
これを自身の実現したい内容に書き換えるだけで、簡単な自動化ができるようになります。
サンプル1
このコードは、Excelのワークブック内で現在アクティブなワークシートを取得し、アクティブセルを取得します。
その後、アクティブセルを基準にして、縦方向に31セル分の範囲を選択し、指定のテキストデータを挿入しています。
最後に、現在のセルを31行下に移動し、それをアクティブセルに設定しています。
function main(workbook: ExcelScript.Workbook) {
// 現在のワークブックからアクティブなワークシートを取得
let selectedSheet = workbook.getActiveWorksheet();
// 現在のアクティブセルを取得
let currentCell = workbook.getActiveCell();
// 現在のセルを基準に縦方向に31セル分の範囲を選択
let selectedRange = currentCell.getOffsetRange(0, 0).getResizedRange(30, 0);
// 選択した範囲に指定のテキストデータを挿入
selectedRange.setValues([["1行目"], ["2行目"], ... , ["31行目"]]);
// 現在のセルを31行下に移動し、それをアクティブセルに設定
currentCell.getOffsetRange(31, 0).select();
}
サンプル2
このコードは、アクティブなワークシートからB5セルを基準にして下方向に30行分のセルを挿入します。
その後、現在のセルを1行下に移動し、それをアクティブセルに設定しています。
function main(workbook: ExcelScript.Workbook) {
// 現在のワークブックからアクティブなワークシートを取得
let selectedSheet = workbook.getActiveWorksheet();
// 現在のアクティブセルを取得
let currentCell = workbook.getActiveCell();
// B5セルを基準にして下方向にセルを挿入
for (let i = 0; i < 30; i++) {
currentCell.insert(ExcelScript.InsertShiftDirection.down);
}
// 現在のセルを1行下に移動し、それをアクティブセルに設定
currentCell.getOffsetRange(1, 0).select();
}