メールを Microsoft365 に移行して分かった3つの問題点とその解消方法

筆者の会社ではメールサービスをMicrosoft365に移行した。

アーカイブ機能・セキュリティ面の強化等々、非常に便利だが運用や設定で気を付けないと業務に支障が出る点もある。

ここでは筆者が経験した問題点と回避方法について記載する。

Microsoft 365 Personalを安く更新する方法を別記事で紹介しているのでそちらも参考にしてほしい。

https://techback.info/update-for-office-license

前提

Microsoft365への移行は以下内容で行っている。以後、これを前提にしています。

  • メールサーバは外部ホスティングサーバ → Microsoft365へ移行
  • クライアントPCのOSはWindows10Windows7
  • メールデータ移行は、クライアントPCでエクスポート → Microsoft365(クラウドストレージ)にバックアップ
  • メールはOUTLOOKで管理。今回、OUTLOOK2007 OUTLOOK2016 へ移行
  • Microsoft365のライセンスプランは Business Premium

① 365移行後、メールの送受信ができない?

Microsoft365移行直後、メールの送受信ができない

これは、ローカルPCのメールデータを移行した場合に発生します。

データ移行自体はドラッグ&ドロップで手軽にできるのだが、裏では同期を取るためメールデータをクラウド側へアップロードする作業が始まる。
ファイル添付のメールが多い場合など、容量が大きければそれだけアップロード時間もかかり、その間メール送受信は遅くなってしまう。
同期を一生懸命やってるので、その間送受信ができないってことですね。

メールデータを業務に影響のない時間帯でやっておくのがベストです。

OUTLOOKステータスバーにすべてのフォルダーが最新の状態ですと表示されれば移行完了

outlook-statusbar

移行時間はメール容量と通信環境による。
ちなみに筆者の会社では同期完了まで2日かかったケースもあった(メール容量は十数ギガ)。終わるまで気長に待つしかない。

② OUTLOOKで過去メールが1年分しか表示されない?

OUTLOOK2016でしばらく運用していると、過去メールが1年分しか表示されないという現象が発生した。

原因はExchangeキャッシュモードの設定。

ここの設定期間をすべてにすることで解消する。

Exchangeキャッシュモードはオフライン時でもメール閲覧するための設定で、デフォルト設定では12か月分メールデータをローカルに保存する。
その為ネットワークに接続していない環境だと過去12ヶ月分しか表示されない。

outlook-account

③ OWAに接続できない?

OWA(Outlook Web Access)はWebブラウザでOUTLOOKが使える。
Webブラウザさえ使えればどこでもメールできる便利な機能だ。

しかし開始当初はサインインしてもサービスに接続できない事態が多発

原因はサインインURLの問題で、正しいURLは以下。
https://login.microsoftonline.com

googleやBingで「Microsoft365 サインイン」と検索すると、検索上位に「portal.office.com」が表示されたりするが、こちらのURLだとうまくサインインできないケースがある

その場合は上記の正しいURLでサインインし直してみよう。